SSブログ

麻木久仁子さん、闘病生活を振り返る ある日突然、脳梗塞? 健康には自信があったのに…… [麻木久仁子さん、闘病生活を振り返る ある日突然]

麻木久仁子さん、闘病生活を振り返る
ある日突然、脳梗塞? 
健康には自信があったのに……

麻木久仁子.GIF

タレント、国際薬膳師の麻木久仁子です。

芸能生活も早いもので、
34年になりました。

病気知らずで仕事に まいしん していた
若い頃は思いもよらなかったことですが、
50のアラフィフにさしかかって、
脳梗塞・乳がんと立て続けに患いました。

生活習慣や食習慣、仕事との
向き合い方など、 否応 なく見直しを
迫られることになりました。

そんな中で感じたことを、
少しずつ書いていけたらと思います。

よろしくお付き合いくださいませ。

予想もしない体調不良

予想もしていないことでした。

ある日突然、右腕の付け根から先と
右脚の付け根から先が
ジーンと 痺(しび) れたのです。

畳に長い間正座して急に立ち上がると、
足の感覚が 麻痺(まひ) して
ジーンとした経験はみなさんあると
思いますが、あの感覚が右腕、右脚に
きたというような感じでした。

とにかく力が入らないので、
歩くこともできません。

しばし立ちすくんでいると、
30秒くらい 経(た) って、
ふわっと痺れがどこかへ
消えていきました。

「今のは一体なに?」と実に不気味で。

2010年暮れのことです。

この、右側の手脚だけがひどく痺れては、
ふいっと治るということが、1日に何回か
起こったのです。

仕事から帰宅して自宅の玄関先で
痺れに襲われ、鍵を鍵穴にさすことも
できなかったり。

クイズ番組でちょうど自分の番に
やはり痺れがきた時には、
解答を書こうにも身動きもできず
手にマジックを握ることも
できませんでした。

たびたび痺れがきては、
消えるという繰り返しなのですが、
次の発作がきたときにはドンと
大きなものがくるかもしれないと
漠然と怖くなり、万が一のときにも
電話だけはかけられるようにと
片時も携帯電話を離さないように
していました。

「体の片側だけになにか異常がみられたら、
脳の疾患を疑え」ということは、
テレビの情報番組などでもよく
言われていることです。

「これはやはり頭なのかな」――。

とにかく大学病院の脳神経内科で
診察を予約しました。

数日後、病院へ行き、先生に症状を
説明したところ、すぐに脳の
磁気共鳴画像(MRI)を
撮ることになりました。

「ああ、ありますあります。
脳梗塞ですね」と先生。

幸いにも小さいもので、
まあ場所もよかったのかもしれません。
とにかく命に別状なくすみましたが、
それにしても脳梗塞とは。

私は当時48歳。

人間ドックなどで何か異常を
指摘されたことは一度もありません。

血圧は低く、動脈硬化もみられず、
高脂血症もなく、糖尿病もなく、
悪玉コレステロールの値も低い。

入院したのは出産の時くらいという、
その時までは、まあ病気とは
無縁の生活でした。

それがいきなり、48歳で脳梗塞ですから、
不意をつかれたような思いでした。

脳梗塞のリスク要因はいろいろ
ありますが、なかでも加齢は大きな
要因だそうです。
ですから高齢になればどなたも
脳梗塞の初期症状を見逃さないように
心がけたほうが良いそうです。

が、40代だと脳梗塞としては
若年だそうで、要するに脳梗塞に
なるには若いとのこと。

しかも、これといったリスク要因が
見当たらないのですから、
先生が首をひねることになりました。

痺れをおさえる薬を飲みながら、
ありとあらゆる精密検査です。

結果として脳梗塞という症状が
表れるに至った、なにか隠れた病が
ないかどうかを、全身くまなく
チェックしてくださったのです。

が、結局なんの異常もみつからず、
原因は不明のまま終わってしまいました。

「大したことはない」が命取りに!

さて、軽く済んで幸いだったわけですが、
後になっていろいろとお医者様の
お話をうかがえば、私の体に表れた、
繰り返される痺れの発作は
「脳虚血発作」というもので、
一時痺れても、症状が治るために
大したことはないと軽く考えて
受診しない方もいるそうです。

しかし、実はこれが くせもの で、
5%くらいは本番の脳梗塞になる
可能性があるそうです。

その場合、現在では良い薬があって、
発症してから4.5時間以内に
血液の固まりである血栓を
溶かす薬の投与を受けると救命の
可能性や症状軽減の可能性が
高まる場合もあるそうですが、
「いやいやこの程度のことで
病院なんて大げさかも」と
ためらって時間を浪費すれば、
たちまち手遅れということにも
なりかねないとか。

私の場合、仕事の予定などもあり、
4.5時間どころか4~5日後の
受診ですから、大事に至らなかった
のは運が良かったのかもしれません。

後から知って、後からぞっとしたという
呑気(のんき) さでした。

「体の片側のみに違和感を覚えたら、
まずは受診」。

なまじ健康に自信があったりしますと、
ついつい危険の兆候を見落としたり、
軽く考えたりしがちですが、
それこそが落とし穴なのだと、
今では肝に銘じています。

医療費高騰の折、軽い症状で
受診することへの批判もありますが、
こと脳卒中に関しては、
「軽いうちに手を打てば、
リハビリなどまで含めて
トータルに考えると、
結局は安くつくのではないかしら」
などと思っています。

なにより、患者さんの救命、
リハビリ後の社会復帰まで考えれば、
早め早めに手を打つことが、
患者さんにとっても社会にとっても
意義があると思います。

なにかいつもと違う感じがするという、
自分自身の感覚を大切にすることが、
日頃の健康管理の意識を高めること
にもなるのではないでしょうか。

そして同時に、大切なご家族や
ご友人など身近な方の異変にも、
お互いに気付き合うことに
つながるような気がします。

麻木久仁子(あさぎ・くにこ)
1962年、東京都生まれ。
学習院大学法学部中退。
テレビ、ラジオ番組で司会者、
コメンテーターとして活躍するほか、
読書家としても知られ、
本の紹介サイトHONZや新聞で書評を
書いている。

2010年に脳梗塞を発症。
12年には両胸に発症した初期の
乳がんの手術を受け、
現在もホルモン治療中。

講演会や取材などで闘病体験や
検診の大切さを伝えている。

2016年には国際薬膳師の資格を取得した。

読売新聞(ヨミドクター) 1/27(金) 12:40配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170127-00010000-yomidr-sctch&p=1
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170127-00010000-yomidr-sctch&p=2
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。