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中田敦彦(オリエンタルラジオ)「良い夫」を脱いだら肩の荷が下りた [中田敦彦「イクメンアップデート中」]

中田敦彦(オリエンタルラジオ)
「良い夫」を脱いだら肩の荷が下りた

中田敦彦-2.GIF
オリエンタルラジオ・中田敦彦さんが、
子育てや夫婦関係について語る連載
中田敦彦が
リニューアル! 
タレントの福田萌さんを妻に、
5歳と1歳の二児のパパでもある中田さん。
前回の記事「良い夫やめた宣言」は
賛否両論あり、愛憎入り混じる..


オリエンタルラジオ・中田敦彦さんが、
子育てや夫婦関係について語る
連載「イクメンアップデート中」が
リニューアル! 


タレントの福田萌さんを妻に、
5歳と1歳の二児のパパでもある
中田さん。


前回の記事
「良い夫やめた宣言」は賛否両論あり、
愛憎入り混じる様々な反応や感想が
ありました。


今回は「脱良い夫宣言」から
約1カ月を経た、その後です。


自身の心境や中田家では、
意外な変化が起きていました。


僕の発言に対して、いろんな声が
ありました。

まず多かったのは、
世の妻たちからの
拒絶反応と憎悪でした(苦笑)。


僕がこれまで連載などで
伝えてきた子育てや夫婦の話は、
女性の間ではすでに共有されている
ことでした。

同じ主張を女性がしても女性視点
という域を出ないところを、
男性が発言することに
意味がありました。


僕個人への関心ではなくて、
僕の発言に自分の夫を投影して、
ガス抜きをしていたところも
あったのだと思います。


実際、
「夫に見習ってもらうように、
中田さんの記事を見せました!」
と女性読者から感想をもらうことも
ありました。


そんな妻たちの代弁者だった男が
「良い夫やめる」と宣言した。


反旗をひるがえしたようにも、
自分の夫に言われたような
感覚にも受け止められ、
腹立たしさを覚えた女性は
多かったのではないでしょうか。


「夫婦の問題を世にさらすのは、
萌さんがかわいそう」と
いう声もいただいたんですが、
これに関しては
「本当にそうか?」と僕は思うんです。


記事が拡散された日に帰宅すると
妻は浮かない顔をしていたし、
気まずい空気も流れますよ。


でも本当のピンチって、
夫婦でいら立ってぶつかっているのに、
どこにもシェアされないことですよね。


僕がしゃべったことで、
いろんな意見が出ます。

そんな意見を受けて、
僕も考えが変化する
部分もあります。

閉じた関係性のままこじれるよりも、
周囲とシェアしてチェックして
もらいながら、

「これってアリなの? ナシなの?」
と考えていけるほうが
健全じゃないですか。


●「イクメン」という言葉に追い込まれていた

少し落ち着いたところで、
小島慶子さんがエッセイで
取り上げてくれました。


「ママはどうあるべきかの進化の
スピードや成熟度合いに、
男たちは周回遅れ」
との見解は、うなずきました。


「こんな夫(パパ)がいい!」
という妻(ママ)側からの要請や
ビジョン、議論はたくさんありました。

一方で、

「そのパパ像は、実現可能なのか?」

「夫はどこまでできるのか」

という夫側からの意見や議論は、
圧倒的に少ないですよね。


かつて、ママブログが至るところで
炎上していた時代がありました。


若いママタレントの子育てに対して、
上のママ世代から総ツッコミが
入るという。


あれに似た現象が、
前回の僕の発言に
起ったのかもしれません。

僕自身でいうと、
「イクメン」という言葉に
追い込まれていました。

「イクメン」ってね、
どっちにも行けない状態に
陥るんですよ。


「良い夫をやめる」=「ひどい夫になる」
という二元論ではない


育児に積極的に参加している夫と、
していない夫がいる。

参加していない夫は、
「仕事だけすれば許される
時代じゃない!」と、
古い価値観を持つ男として
女性から批判されます。


育児と家事に積極的に参加し始めると、
「イクメン」と呼ばれます。


イクメンという言葉は、
初期のころは男性の育児参加を
促すスローガンとして役割を
果たしたと思います。

それが、だんだんディスられる
ようになりました。

イクメンという言葉自体に
「イクメン(笑)」と失笑が
含まれるような。

夫にとって、している育児は
上っ面で
「妻からすれば、かゆいところに
まったく手が届いていないんだよ!」
というイジられ方をされる。

つまり、参画しないと糾弾され、
参画し始めたら未熟であることを
イジられる。


テレビドラマでも、
育児に積極的になろうとする夫の
無能ぶりを揶揄する表現を
よく目にしました。

妻たちの言い分もあるでしょう。


でも、ここは分かってほしい。

仕事で会う夫や幼稚園のパパ会に
来る夫たちの話を聞いていても、
僕たち世代の男性は
「男は仕事をしていればいい。
女は家にいろ!」などという
考えをする人のほうが実は
少数派だと思います。

思想に行動が伴っているかは
置いておき、30代、40代男性で
子育ては女性の仕事だなんて
考えの人は、そんなに多く
ないんじゃないでしょうか。


僕の「良い夫をやめる」発言も、
仕事をしながら育児家事を
するべく生活や働き方を変え、
妻の要請に最大限応えようと
努力した結果こうなった、
という話なんですよね。


さて。良い夫をやめてみて、
その後、わが家はどうなったのか。


ひどい夫になってしまうと家族に
ダメージが行くので、日付けが
変わらないうちには毎晩帰ります。

深夜の0時前に帰宅することも
あれば、家族一緒に夕食を
楽しむ日もあります。


世間の僕への認識が
「ひどい夫」になりましたよね。

妻は周囲から、

「なんて夫だ!」

「あなたの夫、あんな発言して
ますけど大丈夫?」

などと心配されます。

そうなると不思議なもので、
相反するように妻のほうは、

「そこまではひどくないよ?」
というマインドに変わるんです。

実際の家庭のほうも、
アットホームなんですよ。
僕は、肩の荷が下りました。

中田敦彦-3.GIF

これまでの僕たち夫婦は、
「(家族のために)
こんなことを頑張っています!」

「夫婦関係とは」
みたいな取材に僕が答える。

妻も夫を立ててくれるようなことを
ブログで書いたり、テレビで
発言したりする。


良い事例にスポットを当てて
語れば語るほど、格好良く伝わりました。


周囲は

「完璧な夫」

「なんて仲のいい、
素晴らしい夫婦なんだ」

と見てくれます。

そうやっておしどり夫婦と
思われているなかで、
家で妻とケンカする
じゃないですか。

温度差が違いすぎて、
むなしくなるんです。

「あんなに最高の夫みたいな
顔していたのに、
全然違うじゃないか…」って。


●「おしどり夫婦」と思われなくなってお互い楽に


妻のほうも、フラストレーションが
あったんだと思います。

周囲には仲のいい夫婦と
認識されているけれど、
ケンカもするし僕への
不満もある。


ところが、妻は話せない。

良い夫婦と思われているから。

次第に、
「良い夫婦を演じている」
ようなストレスがたまって
いったのではないでしょうか。


今のわが家の雰囲気は、
かつての状態と真逆です。

世間の温度感より、
家庭のほうが圧倒的に温かい。


大事なのは、家庭がうまくいくこと。

世間から最高の家族だと
思われているけれど、
実際の家族は崩壊している。

こっちのほうが悲劇です。


僕自身に変化も起こりました。

自分の感情や欲望に正直に、
自分と家族をものすごく
切り離してみました。


子どもと一緒にいても
楽しくないし、家族で
そう頻繁に旅行したくない! 

仕事に熱中して、飲みにも行きたい!

と口にもするし、一通りやりました。


すると、

「家に帰りたい」

「子どもたちと接したい」
という、自分の中から
能動的な感情が出てきました。


妻に対してと同じように、
子どもへの接し方も、
相手をおもんばかり
過ぎていたのかもしれません。

子どもが何をすれば楽しいか
ばかりに気が向いていました。


合わせてばかりいたから、
子どもとの時間が楽しくなかった。

デートと似ていますね。

相手の好みに合わせてばかりいたら、
その人とのデートにわくわく
しなくなっていく。


僕が楽しめることを、
子どもとシェアする方法は
ないかと考えてみるようにしました。


例えば、子ども服づくり。

今、アパレルのブランドを
立ち上げて洋服を作る
ビジネスをしているんですが、

娘が
「私と弟の服も作って」
と言ってきたんです。

それはちょっと楽しそう、
と進めています。


Noが言えるようになると、
YesやWantが自然と出てきた


「娘が自転車に乗りたがって
いるのよね~」妻が言うので、

自転車の乗り方を教えるのは
やってみたいなと、
広場に行こうと子どもたちと
妻を誘いました。


子どもの身長に合わせて
自転車のサドルやハンドルの
位置を調整したり、
タイヤに空気を入れたり、

子どもの自転車を整備する
のも面白かった。

うちは、妻と寝室を別にして
いるんですね。

「僕と犬、時々娘」

「妻と子どもたち」

というチームが基本です。

朝早い仕事がある僕を
気遣って妻がそうして
くれたんですが、
家族全員で寝てみたら、

これもすごく楽しかったんです。

子どもたちの寝相はむちゃくちゃで、
隙間を見つけて一緒に寝ようとする
犬も入ってきたりして。


子どもを預けて妻と
2人でランチをしたら、
これもまた楽しかった。

これまでも僕は、
子育てにかかわってはいました。

忙しい会社員の方よりは家にいて、
家族と時間を共有していたと
思います。


でも、ほとんど義務感でした。

「妻の負担を減らしてあげないと」

「早く帰らないと」

「子どもと遊ばないと」。

「子どもと公園行ってきて!」
と妻に言われたからと公園に行っても、
1ミリも楽しくないんですよね。


一度自分に素直になってみて、
妻に「No」を言うようになりました。

「No」が言えるようになったら、
「Yes」や「Want」も出てきました。


「公園はイヤだけど、
コンビニなら子どもと一緒に行くよ」と。

それならば、ちょっと楽しい。

子どもと一緒にお菓子を
選んだりしてね。

妻の公園要請も、
家の外に子どもを
連れ出しさえして
くれればどこだっていい
場合が多いですし。


妻に対して、
どうしても引け目がありました。

そもそも、自分は子どもを
産んでいない。

子どもと接する時間も
妻と比べて少ない。

そんな子育てへの負い目が、
妻の要求にNoを
言わなくさせていました。


無理はしない。

やりたいなと思えること
しかしない。

今は、そんな感じですね。

もしも妻が僕と同じように
煮詰まったら、

「やめたらいい」
と言います。

アウトソーシングしようよ、って。


家族や夫婦関係は継続して
いくものなので、どこかで
正解が出て、それ以降ずっと
ハッピーとはいかないもの
ですよね。


常に変化して対応して、
変化して対応してと、
柔軟に考えたい。


…なんだか、
「良い夫」的な部分を
クローズアップして
話をしましたけど(笑)、

良い夫に戻るつもりも、
目指すつもりもありません。

(取材・構成/平山ゆりの 撮影/柳沼涼子)

日経DUAL 12/10(月) 11:00配信

最終更新:12/10(月) 11:00



中田敦彦

1982年生まれ。
慶應義塾大学経済学部卒業。
大学在学中の2005年、
お笑いコンビ・オリエンタルラジオ
としてデビュー。

デビュー直後に「武勇伝」のネタで
大ブレイクを果たす。

12年にタレントの福田萌と結婚し、
翌年女児が誕生する。

16年は、音楽ユニット「RADIO FISH」
による楽曲『PERFECT HUMAN』が
話題となりNHK紅白歌合戦にも出場。

17年に男児が生まれ、
現在は二児の父。

テレビやラジオで活躍する一方、
RADIO FISHの弟ユニット
「FAUST」を輩出するなど、
音楽やファッションの
プロデュース業にも力を入れている。

著書に『天才の証明』、
『僕たちはどう伝えるか』など。

オリエンタルラジオ中田公式ブログ

https://lineblog.me/atshikonakata/

中田敦彦Twitter

https://twitter.com/picolkun?lang=ja


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