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“異色デカ”が増加中? 多様化する刑事ドラマ [“異色デカ” 増加中 多様化する刑事ドラマ]

“異色デカ”が増加中?
多様化する刑事ドラマ

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10月スタートの秋ドラマでは、
人気シリーズの
『相棒season15』を筆頭に、
『警視庁 ナシゴレン課』
(共にテレビ朝日系)、
『コック警部の晩餐会』
(TBS系)、
『THE LAST COP/ラストコップ』
(日本テレビ系)、
『スニッファー 嗅覚捜査官』
(NHK総合)、
『潜入捜査アイドル・刑事ダンス』
(テレビ東京系)、
『キャリア~掟破りの警察署長~』
(フジテレビ系)と、
“刑事モノ”が7作品もそろっている。
昔から“医療モノ”と並ぶ大定番の
ジャンルだが、最近の刑事ドラマは
今期のラインアップがそうであるように、
いわゆる正統派ではないユニークな
主人公が登場するなど、風変わりな
描かれ方の“異色”刑事ドラマが
増加傾向にあるようだ。

そこで、これまでの歴史を振り返りながら、
多様化する刑事ドラマについて
検証してみたい。

◆50年代からスタート、
刑事ドラマが廃れない理由
今期の刑事ドラマの“異色”ぶりを
簡単に紹介すると、AKB48の
島崎遥香がデカ長を演じる
『~ナシゴレン課』は、捜査に
出ることなくすべての謎が
“刑事部屋”で解決される
ワンシチュエーションコメディ。
『コック警部~』は、柄本佑演じる
警部が料理で事件を解決するという
新感覚グルメミステリー。

『ラストコップ』は、バブル期の
肉食デカと現代の草食デカの
バディものだし、海外ドラマが
原作の『スニッファー~』は
タイトル通り、
主演の阿部寛が
臭覚を武器に事件を解決。

『潜入捜査アイドル~』では
事件解決のため、新人刑事が偽の
アイドルグループ・デカダンスに
扮し現場に潜入、
『キャリア』は玉木宏演じる
遠山金志郎が“キャリアらしくない”
警察署長を演じるなど、
キャスティングもストーリーも
“異色”ずくめの設定なのである。

刑事ドラマのルーツをたどれば、
1957年9月から約7年間にわたって
放送された『ダイヤル110番』
(日本テレビ系)が日本初の
刑事ドラマとされるが、
日本刑事ドラマの基礎を築いたのは、
1961年に日本初の1時間放送の
連ドラとしてスタートした
『特別機動捜査隊』
(NET・現テレビ朝日系)と
言われている。

同作は、少人数のチームを組んだ
刑事たちが現場に急行し、
事件の解決を図っていくという
ストーリーで、その後のいわゆる
“正統派”と呼ばれる刑事ドラマの
形式を定着させた。
「“刑事モノ”は基本的にひとつの
事件で1話が完結するスタイルなので、
展開も早いし、登場人物たちの
さまざまな人生模様や人間ドラマが
凝縮されていて、視聴者も感情移入
しやすいんですね。
さらにベースに“事件”があるので、
非日常的なドキドキ感も味わえるし、
日本人好みの勧善懲悪や判官びいきの
要素も盛り込めます。
ドラマの人気が出れば番組自体も
長寿化しますし、作中のレギュラー陣や
ドラマの認知度もますます高まっていく。
それでいて1話完結なので
新鮮さも失われません。
刑事モノは好循環が生まれやすいんです」
(ドラマ制作会社スタッフ)

◆時代ごとに特徴あり! 変貌を
遂げてきた刑事ドラマの歴史
刑事ドラマはその汎用性の高さから、
年代ごとにさまざまなヒット作や
名作が誕生していく。

1970年代はそれまでの
正統派モノからの
進化が見られ、
“青春アクションドラマ”
と銘打った『太陽にほえろ!』
(日本テレビ系)がヒット。

刑事たちにあだ名を付けてキャラ化し
松田優作など新人や無名の俳優を
起用すると同時に“殉職制度”を
設けて話題性も持たせた。

『Gメン‘75』(TBS系)は、
沖縄の米軍基地問題やロッキード事件、
警察の腐敗など現実社会の暗部を扱い、
シリアスで重厚な
ハードボイルドがウリ。

一方の『西部警察』
(テレビ朝日系)では、
西部劇顔負けのド派手な銃撃戦や爆破、
カッコよすぎるメカ(警察車両)との
カーチェイスなど、
ダイナミックな映像が
視聴者を釘付けにした。

1980年代に入ると、刑事ドラマにも
若干のコメディ要素が加えられたり、
異色の刑事が登場したりしてくる
ようになる。

普段はナヨナヨしたダメ刑事の
トミー(国広富之)が、
マツ(松崎しげる)に罵倒される
ことによって最強になる
『噂の刑事トミーとマツ』(TBS系)は、
コメディ刑事モノの元祖的な作品だが、
コメディ要素はその後『あぶない刑事』
(日本テレビ系)にも引き継がれ、
バブル感やスタイリッシュさを
前面に出したバディもの
としてヒットする。

『スケバン刑事』(フジテレビ系)に
いたってはマンガが原作で、
何と女子高生が刑事という異色モノ。

ある種、アイドル全盛時代を反映させた
作品だが、以後このドラマはアイドルの
登竜門的役割も果たした。

1990年代で代表的な作品といえば、
やはり『踊る大捜査線』だろう。

署内の権力争いや“本店=警視庁”と
“支店=所轄署”の駆け引きなど、
警察内部をリアルに描いて大ヒット。

その後の刑事ドラマ作りに大きな影響を
与えた。

また、『刑事コロンボ』のように冒頭で
事件が起こり、個性的な警部が犯人を
推理していくというスタイルの
『古畑任三郎』(共にフジテレビ系)も
忘れてはならない。
主演の田村正和が見せるシリアスながら
コミカルな演技は、芸人たちにもよく
モノマネされた。

2000年代以降は『踊る~』などの影響もあり、
刑事以外の警察官や検視官、医学者などにも
スポットが当てられ、“警察+@”の形で
事件を解決するスタイルが
見られるようになる。

テレビ朝日の人気シリーズ『科捜研の女』は、
刑事と共に法医学研究員が事件を解決。

『臨場』では検視官が主役だし、
『相棒』(すべてテレビ朝日系)で
人気を博しスピンオフ映画も作られた
米沢守(六角精児)も鑑識課の主任だった。

そして2010年代は、
『絶対零度』
(フジテレビ系)や
『SPEC~警視庁公安部公安第五課
未詳事件特別対策係事件簿~』(TBS系)と
いった特殊捜査モノがありつつ、
『婚活刑事』や『デカワンコ』
(共に日本テレビ系)、
『コドモ警察』(TBS系)など、
今期ドラマにも通じる“異色デカ”モノが
多く放送されるのだ。

「以前からなかったわけではないですが、
ここ最近の刑事ドラマは確かに
“異色デカ”モノが多く、
新しい刑事ドラマのジャンルとして
確立されたように思います
歴代の作品を振り返ってみると、
改めてその汎用性の高さが伺えますよね。
異色だけでなく『相棒』のような
いわゆる正統派モノも依然として人気。
いずれにしろ、制作サイドにとって
刑事モノはシリーズ化しやすいですし、
私たち日本人ばかりでなく世界中で
愛されているジャンルなんですね。
言ってみれば、刑事ドラマは
“永遠に不滅”なのでしょう」
(前出・スタッフ)

時代と共にドラマ界における
トレンドはもちろん、
事件や捜査のあり方なども変わってくる。

テレビドラマ自体が各時代を映す鏡で
あるならば、刑事ドラマも定番の
部分を残しつつ、これからもどんどんと
“進化”し続けていくのであろう。

オリコン 10月17日(月)8時40分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160927-00000349-oric-ent

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