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『ガンダム』第1話の名シーンを再現、ガンプラを「だまし絵」のように見せる『超遠近法』とは?アニメ的“誇張”と“省略”を具現化 [『ガンダム』第1話の名シーンを再現]

『ガンダム』第1話の名シーンを再現、
ガンプラを「だまし絵」のように見せる
『超遠近法』とは?
アニメ的“誇張”と“省略”を具現化

『ガンダム』第1話の名シーンを再現.GIF
ガンダム屈指の名シーンを「超遠近法」
ジオラマで再現 制作:いべまに
(C)創通・サンライズ


今年40周年を迎えた人気アニメの
金字塔『機動戦士ガンダム』。


その人気を支え続けるガンプラの
累計出荷数が2日、5億個を
突破したことが明らかになった。

1980年の発売以降、老若男女
問わず愛され続けるガンプラだが、
その魅力はモデラーたちの妄想を
具現化させる“自由度”に
あるという。


今回紹介するモデラー・いべまに氏
(@kaijyunopapa)は、超遠近法と
いうまるで「だまし絵」のような
ジオラマ技法によりアニメの
名シーンを再現。


その超絶技巧が多くのモデラーたちに
支持されている。


■作品に練り込まれた「嘘」の部分から
感じる“迫力”や“奥行き”


――ガンプラ歴を教えてください。

【いべまに】現在、五十路真っ只中の
オッサンです(笑)。

中学校時代まではガンプラを趣味に
していましたが、高校生からは趣味が
バイクにシフトし四半世紀、
8年ほど前からガンプラ熱が
再燃し現在に至ります。


――超遠近法とは、一体どんな制作法
なのでしょうか。

【いべまに】超遠近法は、手前に
見える部分にスケールの大きいパーツを
用い、奥に見える部位ほど小さい
スケールのパーツを組み合わせて
作り上げます。

紹介している
『機動戦士ガンダム』第1話の
シーンでは、ガンダムの左手が
1/35、胴体がメガサイズの
1/48、右腕、左足先は
マスターグレードの1/100を
組み合わせて使用しており、
奥に見えるザクは1/144の
HGサイズです。

私の作品のイメージは、
ずっと登っている階段が描かれた
建物の絵などで有名な「だまし絵」の
巨匠、マウリッツ・エッシャー氏の
作品に起因するところがあります。


――アニメは省略と誇張ですが、
それをガンプラで表現するのは
難しいと思います。

【いべまに】バランスを崩すことで
生まれる美しさや面白さが根っこに
あると思います。

以前紹介されていた
「だまし絵ガンプラ」の
巨匠・今日さん(@kyo512a)の作品や、
n兄さん(@n_blood7)の
「ボックスアート再現ザク」にも
感じるものですが、
生のガンプラ作品や画像を見た方が、
作品に練り込まれた「嘘」の部分に
奥行や迫力を感じられるのでは
ないでしょうか。


――超遠近法を制作するうえで、
影響を受けた作品はありますか?

【いべまに】ガンプラの箱絵
(ボックスアート)にとても
影響を受けています。
特にマスターグレードの箱絵には
遠近感を誇張して描かれたものが
多いので触手を動かされますね(笑)。

また、サンライズパースの
生みの親とも言える
メカニックデザイナー
・大張正己さんのイラストから
影響を受けていると思います。


――最初に制作した超遠近法の作品を
教えてください。

【いべまに】『月刊ガンダムエース』
で読んだ、「機動戦士ガンダム外伝
ザ・ブルー・ディスティニー」に
登場する主役機、
ブルーディスティニー1号機が
暴走し友軍のジムの頭部を引きちぎった
シーンを再現しました。

漫画の作画には同じポーズのシーンは
描かれていないのですが、
ブルーディスティニーが暴走した時の
凶暴性を誇張したシーンを
再現したいと思い、超遠近法を
用いることを思いつきました。


――超遠近法を制作し、
カタルシスを感じる瞬間は?

【いべまに】異なるスケールの
ガンプラパーツを組み合わせて
制作するのが超遠近法の作法です。

頭に描いたイメージに近い
「見せ方」に各々のパーツが
納まった時には気分アゲアゲですね(笑)。

私が建築を生業としていることにも
起因するかもしれませんが、
建物を建てる上でも必ず1か0かで
割り切れない部分が必ず出てくるものです。

そのデジタル的な作りでは
納まりきれない部分を、
「適当」かつ「良い加減」に
納めるテクニックを昇華させたのが、
自分の超遠近法作品だと思っています。




■「エッシャーのだまし絵」のように
情景としての超遠近法作品を目指した

『ガンダム』第1話の名シーンを再現-1.GIF
手前に見える部分にスケールの大きいパーツを用い、
奥に見える部位ほど小さいスケールのパーツを
組み合わせて作成 制作:いべまに(C)
創通・サンライズ



――「初代ガンダムのザク撃破」作品を
作ろうと考えたきっかけは?

【いべまに】この作品を制作する前は、
モビルスーツ単体に超遠近法を
取り入れたものばかりだったのですが、
さらにジオラマ要素を取り入れて、
まさに「エッシャーのだまし絵」のように
“情景”としてひとつの超遠近法作品を
作ってみようと思ったのがきっかけです。

このシーンは、マスターグレードの
RX78-2 Ver.O.Y.Wの箱絵としても
描かれたシーンで、イメージも
ここから広げて制作しています。



――この作品で苦労した部分は
どこでしょうか?

【いべまに】ジーンのザクが爆散する
火炎球に施した電飾とジオラマベースです。

いずれも初の試みだったので、
Twitterや模型誌を読み漁り、
先人の技法を学びながら失敗を
繰り返しつつ完成させたという
感じです。

火球は2回、ジオラマベースは
3回作り直したのはここだけの話で(笑)。

最初、ジオラマベースは真四角の
平面で制作しましたが、
最終的には遠近感を増幅して
表現できるようにするために、

ジオラマベースを奥に行くに
従って台形にし、さらに両脇を
徐々に盛り上げて制作し、

広角レンズで撮った写真に
あるような「曲がって見える感」を
演出しています。


――この作品で気に入っている箇所は
どこでしょうか?

【いべまに】超遠近法で制作した
作品なので、主役のガンダムは
もちろん最高に気に入っていますが、

脇役として配したジーンザクの
口先と動力パイプ
(ガンダムにもぎ取られた)や、
着地した瞬間のガンダムの
足元に巻き上がる砂塵の表現は
とても気に入っています。


――制作期間を教えてください。

【いべまに】この作品は約4ヵ月
かかりました。

平日は仕事が終わって寝る前の
約2時間程度、休日は予定が
なければ半日程度を制作時間に
使っていました。


――いべまにさんにとってガンプラとは?

【いべまに】年齢に左右されない至高の
趣味ですね。

高校時代から30年近く、

趣味といえばバイク一辺倒で
過ごしてきましたが、
今はガンプラとバイクの趣味比率が
8:2位になりました(笑)。

現在も展示会やSNS、ラインサークル
などで小学生モデラーから
オッサンモデラーまで、
日本全国のガンプラモデラーと
交流させてもらっています。

老眼に苦しむ年代になってきましたが
(苦笑)、一生続けていける素晴らしい
趣味だと思っています。

ガンプラを再開した当初は、
「ガンプラ買い過ぎ!(積み過ぎ)」

「シンナー臭い!」と顔をしかめる
ことの多かった家族も、
GBWC(ガンプラW杯)などの
結果がついてくるようになってからは、
ガンプラの趣味を理解し、
応援してくれるように
なってきました(笑)。

(C)創通・サンライズ

『ガンダム』1話の名シーン.GIF
作品:『ガンダム』1話の名シーンを「超遠近法」
で再現 制作:いべまに

オリコン5/3(金) 7:00配信


最終更新:5/3(金) 9:55


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190503-00000318-oric-ent&p=1
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190503-00000318-oric-ent&p=2











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