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映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』、なぜ20作目で“原点”描いた?湯山監督の答え [『ポケモン』映画、なぜ20作目で“原点”描いた]

映画『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
なぜ20作目で“原点”描いた?湯山監督の答え

『ポケモン』映画、.GIF
ポケモンたちと湯山邦彦監督

昨年12月にポケモン映画20作目
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
の内容が発表されたときに、
テレビアニメ第1話を想起させる
ビジュアルにポケモンファンは沸いた。

なぜ同作で、20年前のテレビアニメ第1話で
描かれたサトシとピカチュウの出会いと
いう“原点”が描かれたのか。

1998年に公開されたポケモン映画の
第1作から、監督を務め続けてきた
湯山邦彦が明かした。

(取材・文:編集部・井本早紀)

■20周年作品として

-なぜサトシとピカチュウの出会いを
あらためて描こうと思ったのでしょう?

まずはやはり、20周年ということが
ありました。

映画の制作がスタートしたときには
いつも通り、テレビアニメ
「ポケットモンスター サン&ムーン」の
劇場版第1弾として考えていたんです。

ですが20周年作品として、
昔のファンから今のファンまで、
みんなが楽しめるような作品が
いいのではないかと思い、
いったん白紙に戻して根本的な
ところから考え直したんです。

そのときに
「テレビアニメ『ポケットモンスター』は
サトシとピカチュウが出会ったことから、
全てがスタートしている」と気付き。

では、この劇場版から初めて入る
人もわかるように、
サトシとピカチュウの出会いから
始めてみようと。

今までの映画の中ではできなかった、
新しい旅の仲間との出会いと別れ、
ポケモンをゲットして育てて、
進化させるというポケモン本来の
楽しみ方も、20周年という枠の中で
描けるのではないかと、
今作に着手したんです。

-ソウジとマコトといった新たな
キャラクターとの出会いもありますね。

実は20周年ということで、
(以前テレビアニメで活躍していた)
タケシやカスミが登場するという
アイデアもありました。

ただ劇場版で登場させると、
初めて観る人に彼らの説明が必要になる。

ですが、この劇場版でタケシやカスミと
初めて出会うとなれば、テレビシリーズとは
違う出会いになり、皆さんが知っている
タケシとカスミではなくなってしまう……。

そして劇場版の上映時間の関係もある。

いろいろなことを考えた中で、
この作品を成立させるのはやはり
サトシとピカチュウの出会いではないかと。

なのでテレビアニメ第1話で描かれた
最初の「出会い」のところから、
新しい作品を作ろうと思いました。

テレビアニメ第1話のラストで
出会ったホウオウに会いに行く話を
軸にして、パラレルな要素も交えて
話を展開させようと思い、
今回の形になったんです。

ポジション的には元気な女の子と
すごくポケモンの知識がある男の子と、
(カスミとタケシに)ちょっと似ています。

『ポケモン』映画1.GIF
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
より -(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・
TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon
(C)2017 ピカチュウプロジェクト

-劇場版は新作ゲームに登場する
幻のポケモンがメインになる
印象が強いですが、今回のメインは
まさにホウオウとピカチュウですよね。

今までもサトシとピカチュウの話を
描くこともあったのですが、
メインはその回のメインの
伝説・幻のポケモンとサトシとの
関係となっていたので。

ここまでサトシとピカチュウの関係性を
メインにしたものはないと思います。


■主人公・サトシを等身大の少年にしたかった

-キャラクターデザインも
「サン&ムーン」ではなく、
以前までのテレビシリーズを
ほうふつさせます。

そうですね。赤・緑(無印)時代に
戻るというか。

サトシのデザインも
(ゲーム公式イラストを担当している
アートディレクターの)杉森建さんに
お願いをして。

いわゆる「XY&Z」までのサトシと
最初の彼のイメージから、
今回用に起こしたデザインに
なっているんです。

一見赤・緑風なんですけれども、
実際に比べてみると違うんですよね。

昔のサトシは、襟が大きかったり、
シャツインしていたりしています(笑)。

『ポケモン』映画2.GIF
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
より -(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・
TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon
(C)2017 ピカチュウプロジェクト

-サトシは10歳という設定ですが、
やはりシリーズを重ねるごとに
成長しているというイメージがあったので、
今回は子供らしく“戻った”と
感じた部分もありました。

“最初”を描くということもありましたが、
XYのサトシはわりとヒーローとして
描いていたんです。

なので、今回は本当に10歳の等身大の
男の子として、サトシを描きたかった。

そこは大きかったですね。

負けた時に悪態をついてしまったり、
ちょっと心にもないことを
言ってしまったり……テレビシリーズでも
なかなかできないのですが、
今作ではサトシの弱い部分と
いうところを初めて表現できて。

それによってサトシの成長がより
色濃く表現できたのではないかなと
思います。

すごく新鮮でしたね。

等身大のサトシとピカチュウが、
ゼロから成長していく
過程が表現できました。

-ピカチュウ以外にも、
懐かしいポケモンにスポットを
当てたエピソードもありますよね。
そして彼らとも感動の
出会いと別れがある。

ポケモンは育てて進化させてできるように
なることがあれば、できなくなったりする
こともあるのが面白いし、
そこが大きな要素だと思うんです。

ある種生き物なので、
別れも存在するはず。

それでテレビシリーズで印象的だった
エピソードをいくつか持ってきました。

劇場版だと、テレビシリーズのことも
考慮して、ポケモンを新たにゲットしたり、
別れたりすることがなかなか
できないんですね。

その今まで映画ではできなかった、
完結するサトシとポケモンたちの
関係を今回は描くことができました。

-確かにテレビアニメをなぞる……というよりも
新しく「出会い」を描いた劇場版と
いう印象を受けました。

今までのポケモンのいいところを集めて、
凝縮したかったというところはあります。

ただ初めて観た人は初めてだろうし、
今まで観てきた人にとっては
懐かしいと同時に新しいと
感じていただければと思いましたね。

今回のテーマには
「refine(精製)」というものがあります。

20年間重ねてきたものを精製して、
凝縮したものにしたいなという
思いがありました。

-まさに20年前、ポケモンマスターを
夢見たファンの方にとってもうれしい
一作になっていますよね。

20周年ということで、
10歳だった子も30歳になりました。

だからこそ、本当に今まで感謝の気持ちを
込めて幅広い方々が観に来られる
作品になれればいいなという
思いがありました。

ポケモンを好きだった人、
今はちょっと離れている人も、
どうしてみんなポケモンが
好きだったんだろうということを、
この映画で再確認してもらえると
うれしいなと思います。

一番初めに「ポケモン」を観た時に
自分の中で反応した何かを、
この映画で再発見していただければなと
思います。

湯山邦彦 監督

1952年生まれ。
テレビアニメ「銀河鉄道999」
(1978~)で演出家デビューを果たし、
アニメ「タイムボカンシリーズ」や
「魔法のプリンセス ミンキーモモ」
なども手掛けた。

1997年には代表作の一つである
テレビアニメ「ポケットモンスター」
シリーズ(総監督)がスタート。

1998年公開の
『劇場版ポケットモンスター/
ミュウツーの逆襲』から、
最新作『劇場版ポケットモンスター 
キミにきめた!』までの劇場版の
監督も務めている。



シネマトゥデイ7/23(日) 13:26配信

最終更新:7/23(日) 15:50


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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170723-00000008-flix-movi&p=1
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