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過剰なファンサービスが奪う“アイドルの価値” [過剰なファンサービス]

過剰なファンサービスが奪う“アイドルの価値”

“アイドルの価値”.GIF


AKB48が“会いに行けるアイドル”を
コンセプトに大ブレイクしたことをきっかけに
“アイドルとファンの距離”がどんどん
縮まっているのは周知の通り。
CDを買って“握手券”をもらえるのは
言うに及ばず、ついには“壁ドン”
“顎クイ”“お姫さま抱っこ”など
女性の憧れる“プレイ”を提供する
イケメンによるフリーマーケット
「メンフリ2016」なるイベントまで
開催されるという。
もはやファンの願望がすべて
実現してしまうのでは?というほど
ファンサービス”が過激化・過剰化
している現在、もう一度アイドルの
あり方を考えてみたい。
◆ついに“付き合える”アイドルまで登場
ファンが“プチ・タニマチ”に

アイドル黄金時代の1970~80年代は
アイドル=トイレにもいかない
“神聖な存在”であり、ファンとの距離が
遠いほど“偶像化”されていた。
しかし1985年、秋元康氏プロデュースに
よるおニャン子クラブがクラスメイト的な
ノリで人気を獲得した後、偶像としての
アイドルの人気は下降しはじめる。
長らくアイドルの“冬の時代”が続いたが、
2000年代に入って再び秋元氏プロデュースに
よるAKB48が登場し、小劇場の公演や
握手会などで“会いに行けるアイドル”を
掲げると、一気にアイドル“グループ”の
人気に火が点いたのである。

そして、アイドルに対するファンたちの
志向としても、“憧れる”というよりは、
“身近な”存在として
機能していくようになる。

「同時にファンサービスも過激に
なっていきました。
特にテレビに出ないようなアキバ系の
地下アイドルになると、会いに行ける
どころか話ができる、触れられる、
ついにはご法度だったはずの
(ファンとアイドルが)“付き合える”
アイドルまで登場したんです。
お金をたくさん使ってくれるコアな
ファンの囲い込みが激化して
いわばファンが“プチ・タニマチ化”
したんですね。
こうなると、もはやアイドルとファンの
垣根がないも同然。
イベントの運営側がもともとファン
だったりする場合もあって、
アイドルとファンとの交際などが問題となり、
純粋なファンがどんどん離れるという
例も出ているのが現状です」
(エンタメ誌編集者)

◆過剰なファンサービスにより崩壊した
アイドルとファンの距離感

CD特典の握手会からはじまった
ファンサービスは、ファンとの距離が
近くなればなるほど過激化していき、
例えばCD30枚でアイドルの手料理が
食べれる→50枚で一緒にカラオケ→
100枚で1時間半のデート……など、
確かに行き過ぎ感もある。

実際、人気アイドルが“「独占禁止法」上の
「不公正な取引」に抵触する恐れ”があると
して販売を中止したこともあり、
公正取引委員会がいつ動いてもおかしくない
状況である。

しかし、ファンを囲い込む戦略は、
ジャンルを問わず“芸能事務所のドル箱事業”
として、以前から存在していたのも事実。

「よくあるのが、ファンクラブの会員と
タレント本人が1年に1回、それなりの
会費を取って事務所主催で1泊旅行する
といったもので、これは俳優、歌手、
アイドルを問わず、意外と普通に
行なわれています。
かつて、特に新宿二丁目界隈で人気の
あった某人気俳優さんが、ファンたちと
1泊旅行したところ、参加したファンが
ほとんど“そっち”系の人で、
その俳優さんが恐怖におののいていた…
なんて都市伝説的な話もありますが(笑)、
このファンサービスにしても、
本当は普段からファンとの距離感を
保っていればこそ、プレミア感も出てくる
というもの。
安易にサービスが過剰になれば、
いろいろと問題が出てくるのは当たり前です」
(前出・編集者)

結局、ファンとの距離が近すぎたり、
ファンサービスが過激化すれば、
アイドル自体の価値を低下させることにもなり、
自らの首を絞める結果になってしまうだろう。

時代とともに、ファンがアイドルに対して
求めるものが変わってきているとしても、
やはりアイドルには、“みんなの憧れの存在”
であり、“特別な存在”であってほしいもの。
アイドル側が自らの価値を下げるような
過剰なサービスにならないよう、
アイドルとファンの線引きをもう
一度見直す必要があるのではないだろうか?

オリコン 10月1日(土)8時40分配信


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160930-00000354-oric-ent



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