SSブログ

“時代錯誤”から再評価の兆し 芸人における“付き人”制度の変貌 [芸人における“付き人”制度]

“時代錯誤”から再評価の兆し 
芸人における“付き人”制度の変貌

バナナマン・設楽統1.GIF

『さんまのお笑い向上委員会』
(フジテレビ系)や
『ダウンタウンDX』、
『浜ちゃんが!』
(共に日本テレビ系)など、
最近、浅井企画のお笑いコンビ・イワイガワの
岩井ジョニ男をテレビでよく
見かけるようになった。
メガネにチョビ髭、スーツ姿という昭和の
お笑い芸人を彷彿とさせる古風な
ルックスと独特なキャラで存在感を
際立たせている岩井だが、
“タモリの元付き人”という経歴も
重宝される理由のひとつ。

「自分のミスでタモリをヨットから
冬の海に落とした」、
「(岩井の)嫁が泥酔したタモリに
ブチ切れて鼻フックした」など、
タモリとの貴重なエピソードを語り
プチブレークを果たしている。

今となっては時代錯誤の感もある
“付き人”制度だが、現在引っ張りだこの
芸人の中には、
バナナマン・設楽統
(コント赤信号・渡辺正行の元付き人)や、
くりぃむしちゅー
(コント山口君と竹田君の元付き人)、
有吉弘行
(オール巨人の元付き人)など
付き人を経て大成した者が多く、
あながち付き人制度を軽視することも
できないようなのだ。

◆たけしもさんまも、みんな最初は
弟子=付き人”だった

そもそも、お笑い芸人の付き人制度は、
江戸時代からの伝統芸能である落語や漫才、
手品師など、寄席芸人の流れをくんでいる。

まずは師匠の元に“弟子入り=付き人”を
するところからはじまり、
住み込み(=内弟子)として師匠の仕事の
補助や身の回りの世話など、
文字通り“寝食を共にしながら”芸を
教わっていくというものだ。

「(ビート)たけしさんの師匠は
コメディアンの深見千三郎氏
(明石家)さんまさんは笑福亭松之助師匠
志村けんさんはもちろんザ・ドリフターズなど
超大御所芸人さんもかつては付き人だった
ことは有名です。
お笑い芸人の場合は、落語の世界とは違って
芸を教わるというより、雑用の見返りとして
小遣いをもらうなど、“食べさせてもらう”
のが中心。
付き人といえど、芸を磨くことは本人の
実力・努力しだいというのが基本ですね」
(エンタメ誌編集者)

◆付き人から一本立ちという既成概念を崩した、
ダウンタウンの誕生

昔は誰かの“弟子=付き人”にならない限り
お笑い芸人の道を目指すことはできなかった。

しかし、時代の変化により、現在では
その制度が希薄になっている。
その始まりは漫才ブームが起きた1980年代
1982年に吉本興業がお笑いスクール
「吉本総合芸能学院(NSC)」を
正式にスタートさせたことが
きっかけといわれる。

そこで大阪校の1期生だったダウンタウンが
唯一無二の笑いのセンスと実力を発揮して
スター街道を突き進み、師弟制度が
いなくても実力があれば“売れっ子芸人”に
なれるということを身をもって証明。
その後、今田耕司や東野幸治、130R
雨上がり決死隊、ナインティナインなど、
数多くの芸人たちがそれに続いていった。

そういった成功例から、他の大手事務所も
養成所を設けるようになり
(松竹芸能やワタナベエンターテインメント、
人力舎など)、
芸人は付き人からスタートするという
“常識”が覆されたかのようになった。
「確かに付き人期間中は、一人前になるまでに
ある程度の時間を要することや、
師匠によってはプロテクトされたり
師匠と比べられるなどして結果的に
大成できなかったりする弊害もあるようです。
でも一方で、バナナマン・設楽統さんや
くりぃむしちゅーさん、有吉弘行さんの
大ブレイクを見てもわかるように、
師匠と密着してきたぶん、芸能界の
しきたりや立ち居振る舞い、人脈作り、
芸能界を生き抜く術など、
付き人ならではの実践的な“財産”が
あるのも事実です」
(前出・編集者)

◆時代と共に変化、現在は
“新たな師弟制度”が浸透?

今ではSNSの普及やメディアの多様化、
生活スタイル自体の変化から、
かつてのような密着型の付き人制度は
時流に合わなくなってきたものの、
ダチョウ倶楽部・上島竜兵の“竜兵会”や
“千原ジュニア軍団”など
かつての“たけし軍団”ほどの強度はない
ながらも、先輩芸人と師事する若手芸人たちが、
共に酒を酌み交わしたり旅行に出かけたり
という形として、新たな徒弟制度が
形成されているとも言える。

実際、そうしたエピソードトークを
テレビで披露したり、旅行自体を
ネタにしたりして番組化することも
多くなっているし、
人気の頂点から大転落した後、
上島に飲み食いさせてもらっていたという
エピソードが、現在の有吉人気を支える
ひとつとなっているのも間違いないだろう。

こうしてみると、やはりお笑い芸人たち
には先輩・後輩の血の通った交流、
いわばある種の“互助会制度”が
必要なのであって、
かつての“付き人”制度は“
芸人グループ(軍団)”制度として
今でも脈々と生き残っているともいえ、
今後もスタイルを変えながら継承されるべき
“しきたり”なのかもしれない。
オリコン 9月14日(水)8時40分配信


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160912-00000351-oric-ent

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。